温泉へくる客はバカのようにノンビリと日頃の疲れを忘れようというわけで、勉強にくるわけではないから、博物館や図書館などに金を投ずるよりも、気持よく遊楽気分にひたらせる設備が大切なのだ。
本を読むために温泉へ行く人もあろうが、読書家を満足させる本は図書館にはない種類のもので当人の書斎から持ってくる性質のものだ。
文化ということは温泉に博物館や図書館をつくるということではなくて、温泉は遊びにくるところだから、気分のよい遊び場としての設備をととのえるべきで、博物館や図書館などは無用の長物だということなどを知ることにあるのである。