お客が何に喰いつくか、好みの見当がつかなかったのである。
てんで分らねえや、と云って、淀橋太郎と有吉光也が渋面を寄せてションボリしていたものだが脚本家にとって、お客の好みが分らないぐらい困ったことはなかろうから、当時の彼らの苦しみは深刻であった。
「どうも純文学ものが、うけるらしいですよ」
お客が何に喰いつくか、好みの見当がつかなかったのである。
てんで分らねえや、と云って、淀橋太郎と有吉光也が渋面を寄せてションボリしていたものだが脚本家にとって、お客の好みが分らないぐらい困ったことはなかろうから、当時の彼らの苦しみは深刻であった。
「どうも純文学ものが、うけるらしいですよ」