亮作は肌身放さぬ包みの中に七千余円もっていた。
これは彼が主として野口に使われてからの五ヵ年間にためたものだ。
万事が配給の時世となって、いくらも生活費がかからず、信子と克子は大伯母からの仕送りで別個にくらすようにもなったから急速にたくわえが出来たのである。
亮作は肌身放さぬ包みの中に七千余円もっていた。
これは彼が主として野口に使われてからの五ヵ年間にためたものだ。
万事が配給の時世となって、いくらも生活費がかからず、信子と克子は大伯母からの仕送りで別個にくらすようにもなったから急速にたくわえが出来たのである。