先生はこの燻ぶり返った家の書斎に這入ったなり滅多に外へ出た事がない。
その書斎はとりもなおさず先生の頭が見えた木の葉の間の高い所であった。
余と安倍君とは先生に導びかれて、敷物も何も足に触れない素裸のままの高い階子段を薄暗がりにがたがた云わせながら上って、階上の右手にある書斎に入った。
先生はこの燻ぶり返った家の書斎に這入ったなり滅多に外へ出た事がない。
その書斎はとりもなおさず先生の頭が見えた木の葉の間の高い所であった。
余と安倍君とは先生に導びかれて、敷物も何も足に触れない素裸のままの高い階子段を薄暗がりにがたがた云わせながら上って、階上の右手にある書斎に入った。