私が何より怖れていたことは、兄さんがおなくなりになる前に、私の今後の生き方について指図なさりはしないかということでした。
めったになかったことですが、まれに兄さんが私の名をおよびになると、その怖しさで、私の胸はドキドキするのでした。
私はいつも何食わぬ顔でニコニコと兄さんのお側についていましたが、ただその一つの怖れのためにいつも胸をいためていたのです。
私が何より怖れていたことは、兄さんがおなくなりになる前に、私の今後の生き方について指図なさりはしないかということでした。
めったになかったことですが、まれに兄さんが私の名をおよびになると、その怖しさで、私の胸はドキドキするのでした。
私はいつも何食わぬ顔でニコニコと兄さんのお側についていましたが、ただその一つの怖れのためにいつも胸をいためていたのです。