めったになかったことですが、まれに兄さんが私の名をおよびになると、その怖しさで、私の胸はドキドキするのでした。
私はいつも何食わぬ顔でニコニコと兄さんのお側についていましたが、ただその一つの怖れのためにいつも胸をいためていたのです。
ですが兄さんは、やっぱり何のお指図もなさらずに、ねむるよりも安らかに、息をおひきとりでした。
めったになかったことですが、まれに兄さんが私の名をおよびになると、その怖しさで、私の胸はドキドキするのでした。
私はいつも何食わぬ顔でニコニコと兄さんのお側についていましたが、ただその一つの怖れのためにいつも胸をいためていたのです。
ですが兄さんは、やっぱり何のお指図もなさらずに、ねむるよりも安らかに、息をおひきとりでした。