(彼が鬱病の病歴があったことは、雑誌に発表された調書にも明記されている)ストがあったり、三国人に睾丸を蹴られたり、彼にショックや混乱を与えることが続出しており、その相当な抑制力で、やっと防ぎとめているような状態であったようだ。
こういう状態の時には、別にさしたるショックや、見るべき動機がなくとも、綱のきれた風船のように、フラフラとさまよいだすことがある。
そのときには、ただフラフラ、つないだ綱がとけた程度にただフッと抵抗を失っただけで、自分でどッちへ行って何をしようというような明確なものはない。