私は、そして、最もめざましい孤独感や絶望感のときに、ただ好色、もっと適切な言葉で言って、ただ助平になるということについて考えて、結局、肉慾というものは、人間のぬきさしならぬオモチャではないかと思った。
それは、他のあらゆるものから締めだされ、とりつく島もない孤絶のときに、それ一つのみが意志の全部となって燃え立ってくるのである。
それを経験した人間から言えば、なんというアサマシイことだろうか、と、一度は思うのが当然であるが、しかし、実際は、アサマシイとか、はずかしいとか、そのような体裁を絶した場で行われていることであり、それを直視して、承服する以外に手のないもののようである。