月田銀行の頭取、月田全作の夫人まち子がカケコミ教会よりの帰るさに、ノド笛をかみとられ、腹をさかれ肝をぬかれて殺害されておりました。
すでに捜査に四日目になりますが、知れば知るほどカケコミ教は奇怪事にみち、魔人魔獣跳梁し、まさしく人力を絶した不可思議が現実に行われておりまする。
魔人は居ながらにして、魔獣を使い、道ゆくまち子のノド笛を食いとり、腹をさき肝をぬくものと思量いたすが、魔人の怪力は地をくぐり天を走り、人力未到の境地に至っておりますから、にわかに魔獣を使っての犯行と決しかねるところもあります」