昇龍丸は無事故国に帰りついたが、帰国の途次、畑中は船員にはかって、
「木曜島で坐礁して白蝶貝の採取を見学しての帰路に又坐礁して白蝶貝黒蝶貝の無数にしきつらねた海底を発見するとは、海神の導きと云うよりほかにないようなものではないか。
オレは幸い房州小湊の産で、そこの海には八十吉に清松という二人の潜水の名人が居て、その技術は木曜島で見た潜水夫の誰よりも秀でているのをこの目で見て知っている。
昇龍丸は無事故国に帰りついたが、帰国の途次、畑中は船員にはかって、
「木曜島で坐礁して白蝶貝の採取を見学しての帰路に又坐礁して白蝶貝黒蝶貝の無数にしきつらねた海底を発見するとは、海神の導きと云うよりほかにないようなものではないか。
オレは幸い房州小湊の産で、そこの海には八十吉に清松という二人の潜水の名人が居て、その技術は木曜島で見た潜水夫の誰よりも秀でているのをこの目で見て知っている。