二人は例の大木戸の家へ母と娘を案内してぬりつけた炭や泥を落して、着物をきかえて現れて、正二郎は名乗りをあげ、寛永寺へ立てこもってからの一部始終をこまかに物語ったのであった。
「昔のことは、みんな忘れた」
こまごまと全ての話をきき終っても、お久美はまったく無感動であった。
二人は例の大木戸の家へ母と娘を案内してぬりつけた炭や泥を落して、着物をきかえて現れて、正二郎は名乗りをあげ、寛永寺へ立てこもってからの一部始終をこまかに物語ったのであった。
「昔のことは、みんな忘れた」
こまごまと全ての話をきき終っても、お久美はまったく無感動であった。