とにかく、神格化された族長家に、一年間も、否、たった一ヶ月間でも、後嗣たるべき人物が空白だということは由々しいことだ。
一族の柱たる族長家だから後嗣が空白のうちに族長に万が一のことがあったら、全体の支柱を失い、民族のホコリを失うのである。
それを敢てして、土彦に長男の生れるのを一年間も待ったというのは、土彦の子供でなければ後嗣にしたくないという駒守の気持ちがよくよく強かったのだろうと村人は判断したのであった。
とにかく、神格化された族長家に、一年間も、否、たった一ヶ月間でも、後嗣たるべき人物が空白だということは由々しいことだ。
一族の柱たる族長家だから後嗣が空白のうちに族長に万が一のことがあったら、全体の支柱を失い、民族のホコリを失うのである。
それを敢てして、土彦に長男の生れるのを一年間も待ったというのは、土彦の子供でなければ後嗣にしたくないという駒守の気持ちがよくよく強かったのだろうと村人は判断したのであった。