もっとも、志道軒ムラクモというその道の専門家がいるから、この人物は親父の死に目やムシ歯の痛む最中でも唄って唄えない仁ではなかろう。
左近の声だけは一度もきこえないが、地声が低いからきこえないのが当然だった。
隣家にあまり険悪な様子もないので、早寝の草雪は自然にねむくなって、いつのまにやらねむりこんで、翌朝、太陽が高くあがるまで目がさめなかった。
もっとも、志道軒ムラクモというその道の専門家がいるから、この人物は親父の死に目やムシ歯の痛む最中でも唄って唄えない仁ではなかろう。
左近の声だけは一度もきこえないが、地声が低いからきこえないのが当然だった。
隣家にあまり険悪な様子もないので、早寝の草雪は自然にねむくなって、いつのまにやらねむりこんで、翌朝、太陽が高くあがるまで目がさめなかった。