二人は顔を見合せたままゾッと立ちすくんでしばし言葉もなかったが、家宝の品物の破損、三枝子の行方、それまで実際の不安となるに至らなかった三枝子の行方不明が、にわかに決定的な怖しい事実として迫ってきた。
あの裏庭の井戸の中へ何か落ちたらしい音。
日本人には誰しもピンとくる筈であろうが、女中という身分の者には特に身につまされることでもあろう。
二人は顔を見合せたままゾッと立ちすくんでしばし言葉もなかったが、家宝の品物の破損、三枝子の行方、それまで実際の不安となるに至らなかった三枝子の行方不明が、にわかに決定的な怖しい事実として迫ってきた。
あの裏庭の井戸の中へ何か落ちたらしい音。
日本人には誰しもピンとくる筈であろうが、女中という身分の者には特に身につまされることでもあろう。