枳殻の垣が黒ずんだ枝の上に、萌るような芽を吹いていたり、柘榴の枯れた幹から、つやつやしい茶褐色の葉が、柔らかそうに日光を映していたりするのが、道々私の眼を引き付けた。
私は生れて初めてそんなものを見るような珍しさを覚えた。
先生は嬉しそうな私の顔を見て、「もう論文は片付いたんですか、結構ですね」といった。
枳殻の垣が黒ずんだ枝の上に、萌るような芽を吹いていたり、柘榴の枯れた幹から、つやつやしい茶褐色の葉が、柔らかそうに日光を映していたりするのが、道々私の眼を引き付けた。
私は生れて初めてそんなものを見るような珍しさを覚えた。
先生は嬉しそうな私の顔を見て、「もう論文は片付いたんですか、結構ですね」といった。