こういうわけで、青磁と柿右衛門の皿をわって、三枝子の屍体はいったん縁の下へ穴をほって埋めた後に、この件では皿屋敷が誰の頭にもピンとくるだろうから、なるべく人にピンとくるように裏の井戸へ石を投げこもう。
そのすぐ上の二階には今村小六という勉強ずきの神学生がいて、今も灯がもれているから、この水音をききのがす筈はない。
さて、そこで深夜に水音がしたのに井戸を探っても屍体がないとあれば、それは三枝子さんの偽装で、実は三枝子さんは生きて行方をくらましているらしいということが自然に人々に信じられるであろう。