村の者が相談の結果、二人風変りの恋人を一しょにさせて、遠い山腹の痩せ地を与えたが、オタツは力に物を云わせ木をぬき肥料をかつぎあげ、立派な畑にしあげて村人をアッと云わせ、二人の生活は至って平和であった。
もっとも一週のうち一度や二度は突きとばされたり殴られたりしてカモ七がノビたり、顔を腫らしたり、骨を折ったりしたが、カモ七の骨は粘り気が強いらしく、じき治ってしまう。
山腹の畑の方にも小屋をつくって、忙しくなるとオタツは山小屋にこもったが、留守番のカモ七は朝と夕方山へ食べ物を運ぶついでに、トリイレのムギやイモをいくらか運び下す程度で、日中と夜間は何もしない留守番だった。