全くそれらの勢威ある侵入者たちは多くの従者をしたがえており、その従者たち単独でもこの客間の卑しからぬ賓客として遇せらるべき人々であったから、それはもう一見しただけでは全く判断のつけがたい、ただ物々しく怖るべき群集であったにすぎない。
この物々しい群集は、桓武の流れをくみ、南国の一角に千年の王者たりし一貴族の末裔、侯爵大伴宗久の精神鑑定のために突如として侵入したものであった。
このような大貴族や大博士が事もあろうに大集団をくみ、シサイあって来駕光臨の栄をたまわった以上は、克子が血肉をわけた唯一の妹で、来駕光臨のシサイに対して申立つべき異議を胸に蔵していても、申立てる機会がないのは当然だった。