それから何日かがすぎて、珍らしく新十郎は虎之介を案内にたてて、氷川の海舟邸を訪ね、他の訪客には遠慮してもらッて、長らく密談にふけっていた。
「コチトラは敗軍の将だから、当節の殿様の権柄については不案内だが、文明開化の御時世とはいえ、無理が通れば道理がひッこむ。
いかな明君の治世といえども、道理がみんな通るわけにはいかねえやな。
それから何日かがすぎて、珍らしく新十郎は虎之介を案内にたてて、氷川の海舟邸を訪ね、他の訪客には遠慮してもらッて、長らく密談にふけっていた。
「コチトラは敗軍の将だから、当節の殿様の権柄については不案内だが、文明開化の御時世とはいえ、無理が通れば道理がひッこむ。
いかな明君の治世といえども、道理がみんな通るわけにはいかねえやな。