もっとも、向島の分だけは進物用とちがってミズヒキなどがかけられていないから、他家の分ととりちがえる筈はなかった。
それらの家はいずれも山キとジッコンのところであるから、まアお茶菓子でもおあがりとカマチに腰かけたり、女中部屋へ引きあげられたり、茶菓をいただき、お返しの半紙など受けとって、順ぐりに五軒をすまして向島に辿りついたものだ。
この五軒の中にはチヨの実家の三原太兵衛、これはマル三という木場の大旦那の一人だが、その家もある。
もっとも、向島の分だけは進物用とちがってミズヒキなどがかけられていないから、他家の分ととりちがえる筈はなかった。
それらの家はいずれも山キとジッコンのところであるから、まアお茶菓子でもおあがりとカマチに腰かけたり、女中部屋へ引きあげられたり、茶菓をいただき、お返しの半紙など受けとって、順ぐりに五軒をすまして向島に辿りついたものだ。
この五軒の中にはチヨの実家の三原太兵衛、これはマル三という木場の大旦那の一人だが、その家もある。