それを当てにしていられないから、久五郎自身も産地へ走って、あッちで一万、こッちで三千と買い集めて、ようやく五万五千斤ほどまとめた。
東京へ戻ってみると案の定多門からは梨のツブテ、十万斤の半分ぐらいはと踏んでいたのに、全然ダメだ。
久五郎は泣きほろめいて多門を詰問しカケ合ったがダメの物は仕方がないから、ギリギリの八月末日に自分の買い集めた五万五千斤だけ横浜へ届けて、契約の期限は今日だが、あと十日だけ待ってくれ、残りの四万五千斤はそれまでに必ず納入するから、と懇願した。
それを当てにしていられないから、久五郎自身も産地へ走って、あッちで一万、こッちで三千と買い集めて、ようやく五万五千斤ほどまとめた。
東京へ戻ってみると案の定多門からは梨のツブテ、十万斤の半分ぐらいはと踏んでいたのに、全然ダメだ。
久五郎は泣きほろめいて多門を詰問しカケ合ったがダメの物は仕方がないから、ギリギリの八月末日に自分の買い集めた五万五千斤だけ横浜へ届けて、契約の期限は今日だが、あと十日だけ待ってくれ、残りの四万五千斤はそれまでに必ず納入するから、と懇願した。