そこで諸方をきいて廻って調べてみると、女相撲は三月の琴平神社の縁日をはさんで前後に十三日間興行しており、それは三月五日から十七日までであった。
女相撲といえば人の注意をひくに足る珍しく特異なものに見え、まして十三日間も興行していたのだから相当人に知れていそうなものだが、案外にも、そんな興行があったのは知らなかったねと云う挨拶が多い。
もっとも中には花嵐オソメが化け狐にたぶらかされて石を運んだテンマツまで事こまかに覚えているというヒマ人もいくたりか居ってそれは三月十五日の夜、周信が失踪した日に当っていた。