まず向い合って一礼し、しかる後ハチマキをしめハカマの股ダチをとり、武器をとって相対するのが昔の定法であるから、まして殿様の眼前のことだ、相手はあくまで礼儀専一に、つつましく控えて武蔵との挨拶を待っているだけの構えにすぎない。
武蔵はまだ階段を降りきらぬうちに、左の長剣をヌッと突きだして相手の顔をついた。
礼も交さず突いてでたから相手がおどろいて棒をとろうとすると、武蔵は左右の二刀を一閃、バタバタと敵の左右の腕をうち、次に頭上から長剣をふり下して倒してしまった。
まず向い合って一礼し、しかる後ハチマキをしめハカマの股ダチをとり、武器をとって相対するのが昔の定法であるから、まして殿様の眼前のことだ、相手はあくまで礼儀専一に、つつましく控えて武蔵との挨拶を待っているだけの構えにすぎない。
武蔵はまだ階段を降りきらぬうちに、左の長剣をヌッと突きだして相手の顔をついた。
礼も交さず突いてでたから相手がおどろいて棒をとろうとすると、武蔵は左右の二刀を一閃、バタバタと敵の左右の腕をうち、次に頭上から長剣をふり下して倒してしまった。