二度目の呟きが前のよりも確信的な云い方になったのは、彼自身がむしろそれを望んでいない証拠だったかも知れませんが、するとその時ギックリと鎌首をたてて日野をジッと見つめたのがそれまで熱心に料理中のトオサンだったものですから、これには日野がギクッとおどろく番だったようです。
彼はこのとき、はじめてトオサンの悲しい恋心を知り得たかと思います。
奴は慌てて帳場へ去りました。
二度目の呟きが前のよりも確信的な云い方になったのは、彼自身がむしろそれを望んでいない証拠だったかも知れませんが、するとその時ギックリと鎌首をたてて日野をジッと見つめたのがそれまで熱心に料理中のトオサンだったものですから、これには日野がギクッとおどろく番だったようです。
彼はこのとき、はじめてトオサンの悲しい恋心を知り得たかと思います。
奴は慌てて帳場へ去りました。