いや、殿も用心して木の枝から枝をつかまりたぐっていられるので重さがないのだろう、などと上まで引上げてみると、まさに旅籠の中には人の姿がない。
人の代りに平茸がいっぱいつめこんである。
顔を見合せていると、谷底から声がきこえて、その平茸をあけたら早く空籠を下してよこせ、まだか、おそいぞ、と言っている。
いや、殿も用心して木の枝から枝をつかまりたぐっていられるので重さがないのだろう、などと上まで引上げてみると、まさに旅籠の中には人の姿がない。
人の代りに平茸がいっぱいつめこんである。
顔を見合せていると、谷底から声がきこえて、その平茸をあけたら早く空籠を下してよこせ、まだか、おそいぞ、と言っている。