俺は木枯の響がヒュウとなって酒倉をくるくると駈けめぐるのをきいていたが――そのうちにみんな忘れて何もきこえなくなってしまった。
それからものの五分もじっとそんな風にしていたのだろうか、ふと引く様な物音に我にかえると、それは嘗て耳に馴れない笛の音で唄うように鳴りひびいてくるものだから何事であろうかと目で探ると――俺は危くうわあっ!
と呻えて酒樽に縋りつく所だった。
俺は木枯の響がヒュウとなって酒倉をくるくると駈けめぐるのをきいていたが――そのうちにみんな忘れて何もきこえなくなってしまった。
それからものの五分もじっとそんな風にしていたのだろうか、ふと引く様な物音に我にかえると、それは嘗て耳に馴れない笛の音で唄うように鳴りひびいてくるものだから何事であろうかと目で探ると――俺は危くうわあっ!
と呻えて酒樽に縋りつく所だった。