暗い荒れた海、人のいない単調な浜、降りだしそうな低い空や暮れかかる薄明の中にふと気がついて、お天気のいい白昼の海ですら時々妖怪じみた恐怖を覚える臆病者の私は、一時はたしかに悲しかったが、やがて激しい憤りから殆んど恐怖も知らなかった。
浪にまかれてあえぎながら、必死に貝を探すことが恰も復讐するように愉しかったよ。
とっぷり夜が落ちてから漸く家に戻ってきて、重い貝の包みを無言でズシリと三和土の上に投げだしたのを覚えている。
暗い荒れた海、人のいない単調な浜、降りだしそうな低い空や暮れかかる薄明の中にふと気がついて、お天気のいい白昼の海ですら時々妖怪じみた恐怖を覚える臆病者の私は、一時はたしかに悲しかったが、やがて激しい憤りから殆んど恐怖も知らなかった。
浪にまかれてあえぎながら、必死に貝を探すことが恰も復讐するように愉しかったよ。
とっぷり夜が落ちてから漸く家に戻ってきて、重い貝の包みを無言でズシリと三和土の上に投げだしたのを覚えている。