ドストエフスキーが、又偉大なる作家達が全てそうであったように、習慣的な人間観に抗して、人間の絶えざる再発見に努めてきたジイドは、ソヴエート聯邦に於て制度が人々を解放したばかりでなく、とうとう人間そのものを革めつつある事実に直面して、人間の発見もしくは改革が個人的な懊悩や争闘から獲られるばかりでなく、制度の変革からも獲られることを率直に認めたのである。
仏蘭西文学は仏蘭西大革命の準備はしたが、仏蘭西大革命は殆んど仏蘭西文学に影響を与えなかった。
と説き、「仏蘭西大革命は人々を解放することはできても人間そのものを革めることはできなかった」と述べている。