戦災都市ではまだ生々しい戦争の惨禍を見ることはできるが、それを見て戦争の惨禍にうたれるよりも、たった敗戦の六年後には、焼けない都市の庶民住宅が焼跡のバラックよりも貧寒だという異様な発見に心の重たくなる方が切ない。
「異様なものを見てしまった」
私はそう呟かずにいられなかった。
戦災都市ではまだ生々しい戦争の惨禍を見ることはできるが、それを見て戦争の惨禍にうたれるよりも、たった敗戦の六年後には、焼けない都市の庶民住宅が焼跡のバラックよりも貧寒だという異様な発見に心の重たくなる方が切ない。
「異様なものを見てしまった」
私はそう呟かずにいられなかった。