ただ、私がそのころ信じることができたのは、当分の年月、餓鬼と絶望と無法と混乱の暗黒時代がうちつづくにしても、この惨たる焼土から「自然に」正しい芽が生れない筈はないということだった。
私はたしかに「自然に」と考えたのである。
それほど人間の魂を奥深くから揺りうごかして、おのずから正しい位置へ導くだけの力をそなえた千古に稀れな惨禍だと思ったのである。
ただ、私がそのころ信じることができたのは、当分の年月、餓鬼と絶望と無法と混乱の暗黒時代がうちつづくにしても、この惨たる焼土から「自然に」正しい芽が生れない筈はないということだった。
私はたしかに「自然に」と考えたのである。
それほど人間の魂を奥深くから揺りうごかして、おのずから正しい位置へ導くだけの力をそなえた千古に稀れな惨禍だと思ったのである。