有りあまる金だの土地だのは持たないし、むしろ有りあまる物を持たずにモウケをそッくり生活を豊かにするためにつぎこんでいる国からは、国民の生活以外に盗むものがない。
そしてその国民が自ら戦争さえしなければ、その生活は盗まれることがなかろう。
けれどもこんな国へもガムシャラに盗みを働きにくるキ印がいないとは限らないが、キ印を相手に戦争してよけいなケガを求めるのはバカバカしいから、さっさと手をあげて降参して相手にならずにいれば、それでも手当り次第ぶっこわすようなことはさすがにキ印でもできないし、さて腕力でおどしつけて家来にしたつもりでいたものの、生活万般にわたって家来の方がはるかに高くて豊かなことが分ってくるにしたがってさすがのキ印もだんだん気が弱くなり、結構ダンビラふりかざしてあばれこんできたキ印の方が居候のような手下のようなヒケメを持つようになってしまう。