本性はまだ居候の域を卒業しておらず、要するに地球上には本当の一等国も二等国もまだ存在せず、ようやく三等国ぐらいがそれもチラホラ、そんなものだ。
大軍備、原子バクダンのたぐいは三好清海入道の鉄の棒に類するもので、それをぶらさげて歩くだけ腹がへるにすぎない。
戦争や軍備は割に合わないにきまっているが、そのために大いに割が合う少数の実業家や、そのために職にありつける失業者や、今度という今度はギャバ族のアラモード、南京虫、電蓄、ピアノはおろか銀座をそッくりぶッたくッてやろうと考えながらサツマイモの畑を耕している百姓などがあちこちにいて軍備や戦争熱を支持し、国論も次第にそれにひきずられて傾き易いということは悲しむべきことではあるが、世界中がキツネ憑きであってみれば日本だけキツネを落すということも容易でないのはやむを得ない。