連のあることをもはや忘れつくしてゐるもののやうに、沈黙を載せてぽくぽく辿つてゐた。
実際、あれだけの長い距離の間に、二人の人間がお互の存在に意識を持ち合つたのは、谷川へ降りた時あの時一度だけではなかつたのか。
思へばあれは、長い距離の丁度中頃に当る辺りであつたに違ひない、何か目印でもあるのであらう、龍然は突然谷川の曲点を指し示してあそこで休もうではないかと言ひ出した。
連のあることをもはや忘れつくしてゐるもののやうに、沈黙を載せてぽくぽく辿つてゐた。
実際、あれだけの長い距離の間に、二人の人間がお互の存在に意識を持ち合つたのは、谷川へ降りた時あの時一度だけではなかつたのか。
思へばあれは、長い距離の丁度中頃に当る辺りであつたに違ひない、何か目印でもあるのであらう、龍然は突然谷川の曲点を指し示してあそこで休もうではないかと言ひ出した。