しかし龍然は言葉を捨てると何の躊躇もなくはや藪の中へ足を降ろしはぢめたので、同じ動作を凡太も亦行はざるを得なかつた。
しかし降りはぢめてみると、むしろ危いのは龍然の足どりだつた。
彼はしかつめらしい自信顔で凡太を庇ふやうに時々ふり仰ぎながら、そのくせ彼自身危い腰つきで、どどどうつと一二間滑り落ち、辛うじて立ち止ると自分の様子には一向無反省で、いましめの眼をけわしくぢつと凡太の足もとへふり注ぐのが一つの滑稽であつた。
しかし龍然は言葉を捨てると何の躊躇もなくはや藪の中へ足を降ろしはぢめたので、同じ動作を凡太も亦行はざるを得なかつた。
しかし降りはぢめてみると、むしろ危いのは龍然の足どりだつた。
彼はしかつめらしい自信顔で凡太を庇ふやうに時々ふり仰ぎながら、そのくせ彼自身危い腰つきで、どどどうつと一二間滑り落ち、辛うじて立ち止ると自分の様子には一向無反省で、いましめの眼をけわしくぢつと凡太の足もとへふり注ぐのが一つの滑稽であつた。