坂口安吾 『黒谷村』 しかし彼は、この覚醒の瞬間に於ては、もはや絶対に物に驚くといふ心情を消失してゐる習慣であつたから、泰然として蟇のやうに蹲くまりながら、ぢつと下から由良の顔を見上げた。 「あなたもいくらか気狂ひですね。 龍然もやはり気狂ひです……」 坂口安吾の名言・名文を読む 用例を検索する → シェア