なぜだか、身体がやはり一つの気配となつて朦朧とさまよつてゐるやうな、爽やかではあるが一種ぢつとりと落ちついた重い侘びしさが、物体に障碍されることなく一面に流れ漂ふてゐた。
いはば、まるで現実とは別種な感覚の世界を創造するもののやうに、目を瞑ると、甘い哀愁の世界がひろびろと窓を開いて通じてゐた。
それは「無」――実際は、無といふにはあまりにも一色の「心」に満ちた、蕭条とした路であつた。
なぜだか、身体がやはり一つの気配となつて朦朧とさまよつてゐるやうな、爽やかではあるが一種ぢつとりと落ちついた重い侘びしさが、物体に障碍されることなく一面に流れ漂ふてゐた。
いはば、まるで現実とは別種な感覚の世界を創造するもののやうに、目を瞑ると、甘い哀愁の世界がひろびろと窓を開いて通じてゐた。
それは「無」――実際は、無といふにはあまりにも一色の「心」に満ちた、蕭条とした路であつた。