「君、東京へ帰つたら、忘れずに手紙を呉れたまへ」
龍然はだしぬけにそんなことを言つて、まだ停車場へ七八里もあるのに、凡太に握手を求めた、「又来年もぜひ来てくれたまへ」と附け加へながら暫く手を離さなかつたりして。
そして長い中絶の後に、もう一里も歩いてから、又さつきの話を思ひ出して、「もし来年も達者でゐたら……あははは――」と笑つたりした。
「君、東京へ帰つたら、忘れずに手紙を呉れたまへ」
龍然はだしぬけにそんなことを言つて、まだ停車場へ七八里もあるのに、凡太に握手を求めた、「又来年もぜひ来てくれたまへ」と附け加へながら暫く手を離さなかつたりして。
そして長い中絶の後に、もう一里も歩いてから、又さつきの話を思ひ出して、「もし来年も達者でゐたら……あははは――」と笑つたりした。