勿論初めのうちは、時々は散歩に出掛ける心持にもなつたものですが、その気持でさて立ち上つてみますに、何か一つ心に満ち足りない感じがして、つひうかうかと窓から外ばかり眺めてゐるうちに、ガッカリして寝倒れてしまひ、もう天井にヂッと空洞な眼を向けて、放心してしまふのです。
そんな風にしてゐて、決して愉快であるわけはないのですが、今ではあきらめて、まるで外出する気持にもならないのです。
それは確かに退屈千万で堪へ難いのでありますが、たまさかに外へ出てみる気持にもなると、その気持に成つただけが尚更に負担で、全くガッカリしてしまふのです。