海原のひたすらなる青へ静かに落ちた帆影は、美くしい影であらうと思はれたからです。
はぢめ私の肉眼には、空のやうに、又海のやうに、帆カケ舟にもその影が見当らないのです。
私はオペラグラスを取り出して、それからの毎日、窓を通る一つ一つの帆カケ舟を点検したのですが、帆影はつひに見出せなかつたのです。
海原のひたすらなる青へ静かに落ちた帆影は、美くしい影であらうと思はれたからです。
はぢめ私の肉眼には、空のやうに、又海のやうに、帆カケ舟にもその影が見当らないのです。
私はオペラグラスを取り出して、それからの毎日、窓を通る一つ一つの帆カケ舟を点検したのですが、帆影はつひに見出せなかつたのです。