坂口安吾 『海の霧』 僕は何物にも溶けて紛れるヤクザな外皮を持つてゐた、そして又何物にも溶けやうとしない、一つの頑なな、沈殿物に悩まされてゐた。 僕達は、稀に波止場へ散歩に出掛けた。 見送りの人波に紛れて、僕達は上甲板に、ゆるやかな午後を幾廻りかの散歩に費してゐた。 坂口安吾の名言・名文を読む 用例を検索する → シェア