見送りの人波に紛れて、僕達は上甲板に、ゆるやかな午後を幾廻りかの散歩に費してゐた。
賑やかな船の中にも密集地帯に一定の法則が行はれて、ときどき誰も通らない不思議な場所が隠されてゐた。
其処では、細長い板敷の廊下が遠く遥かな海に展け、板壁の白いペンキが廊下と同じ長さに長い、紛れ込んだ人々にふとお饒舌を噤ませてしまふ不思議な間抜けさが漂ふてゐた。
見送りの人波に紛れて、僕達は上甲板に、ゆるやかな午後を幾廻りかの散歩に費してゐた。
賑やかな船の中にも密集地帯に一定の法則が行はれて、ときどき誰も通らない不思議な場所が隠されてゐた。
其処では、細長い板敷の廊下が遠く遥かな海に展け、板壁の白いペンキが廊下と同じ長さに長い、紛れ込んだ人々にふとお饒舌を噤ませてしまふ不思議な間抜けさが漂ふてゐた。