僕達は、やうやくホッと息をして、表情の死んだ、板のやうな顔を見合はす、その顔を、二人は直ぐに逸らし合ふ、逸らす目の緩く流れた抛物線には、縹渺とした海の遠さが薄く一杯。
二人は下の波を見る、波を伝ひに、だんだん遠い沖へ目をやる。
船は港を出やうとして、やるせない程遅鈍な緩さに半廻転を試みてゐた。
僕達は、やうやくホッと息をして、表情の死んだ、板のやうな顔を見合はす、その顔を、二人は直ぐに逸らし合ふ、逸らす目の緩く流れた抛物線には、縹渺とした海の遠さが薄く一杯。
二人は下の波を見る、波を伝ひに、だんだん遠い沖へ目をやる。
船は港を出やうとして、やるせない程遅鈍な緩さに半廻転を試みてゐた。