坂口安吾 『海の霧』 お前は再び小さな声で、同じ言葉を呟き直す、恰も僕の良心へその呟きを押しつけるやうに。 そしてお前は急ぎはじめる、急ぐうちに僕のみ一人侘しく遠い岩壁に小さく残して、お前は白い石畳をだんだん早い速力で、ただ一条に駈けぬけて行く。 「お待ち……」 坂口安吾の名言・名文を読む 用例を検索する → シェア