ところが――此の残酷な顛末を、瓦斯燈の柱に攀ぢ登りプラタナの繁みに隠れて逐一窓越しに見届けてしまつた胡散な男があつたのだ。
其奴が此の猩々の所有主で――そして又、そんなら其れが僕であつても全く差し支へは無かつたのだ。
霓博士の邸宅に於ては、あらゆる意味に於てモルグ街の殺人事件が再演されてゐたからである。
ところが――此の残酷な顛末を、瓦斯燈の柱に攀ぢ登りプラタナの繁みに隠れて逐一窓越しに見届けてしまつた胡散な男があつたのだ。
其奴が此の猩々の所有主で――そして又、そんなら其れが僕であつても全く差し支へは無かつたのだ。
霓博士の邸宅に於ては、あらゆる意味に於てモルグ街の殺人事件が再演されてゐたからである。