況んや博士を誘惑し平和なる団欒を破壊するところの蒼白き妖精と呼ばるるに至つては――思ひ当る節も無いことは無い、が、公明正大な判断によれば、全ては僕の類ひ稀な「良き意志」から割り出された結果であつて、たまたま過つて毒薬を調合した医者の立場に過ぎないのだ。
僕の悲惨な運命を嘆くために、事のいきさつをつぶさに公開しやう。
僕はその頃獰猛な不眠症を伴ふところの甚だ悪性な神経衰弱に悩まされてゐた。
況んや博士を誘惑し平和なる団欒を破壊するところの蒼白き妖精と呼ばるるに至つては――思ひ当る節も無いことは無い、が、公明正大な判断によれば、全ては僕の類ひ稀な「良き意志」から割り出された結果であつて、たまたま過つて毒薬を調合した医者の立場に過ぎないのだ。
僕の悲惨な運命を嘆くために、事のいきさつをつぶさに公開しやう。
僕はその頃獰猛な不眠症を伴ふところの甚だ悪性な神経衰弱に悩まされてゐた。