それがこの「森の酒場」の陽気な行事である通りに、博士も亦大いなる壺に水を満し其れにしたたかキュムメルを加へて妙なる青白き液体となし、酒場の娘クララの青春を讃へ乍ら我が魂を呑むが如くに呑みほす途端に、位置に多少の錯覧を起して何のためらう所もなくザッと全身に浴びて了ふのであつた。
「う、ぶるぶるぶるう……」と呻き乍ら忽ち博士は博士独特の方法によつて逆立ちし背や腹へ廻つた液体を排出しやうとするのだが、それらは已に全く深く浸みついて動きがとれないものだからワッ!
と叫んで七転八倒の活躍をしはぢめ、挙句の果に力も尽きてグッタリ其処らへ倒れたまま劇しく痙攣を起すのであつた。