と悲しげな声をふり絞つて絶叫しながら、森の入口の広茫とした草原を弾丸のやうに走つてゐたら、ズッと向ふの東の空が急にボンヤリ一部分だけ白くなつた。
それから丁度五日目のことであつた。
その五日間といふものは悶々として寝床の中にもぐつたまま夜昼の分ちなく眼蓋だけを開けたり閉ぢたりしてゐたのだが、だしぬけに鼻をグリグリ捩ぢ上げる奴があるので、さてはてつきり霓博士が襲来したに違ひないとあきらめ乍ら目を開けたら思ひがけない一人の妙齢な麗人が――ピストルを突きつけて僕を鋭く睨んでゐた。
と悲しげな声をふり絞つて絶叫しながら、森の入口の広茫とした草原を弾丸のやうに走つてゐたら、ズッと向ふの東の空が急にボンヤリ一部分だけ白くなつた。
それから丁度五日目のことであつた。
その五日間といふものは悶々として寝床の中にもぐつたまま夜昼の分ちなく眼蓋だけを開けたり閉ぢたりしてゐたのだが、だしぬけに鼻をグリグリ捩ぢ上げる奴があるので、さてはてつきり霓博士が襲来したに違ひないとあきらめ乍ら目を開けたら思ひがけない一人の妙齢な麗人が――ピストルを突きつけて僕を鋭く睨んでゐた。