時として、何故とも知らずホッと洩らした溜息の引き去るあとに耳を澄ますと、朝も闌けた篁の懶い沈黙から、筍の幽かに幽かに太る気配が聴かれたやうに思はれて了ふ。
気がつけば、あの癇高い争ひの声は益々劇しく響いてくるが、深く耳を澄してゐると、其れも撒かれた霧のやうに明るい空の百方へヂンヂンとして掠れてしまふ。
言ひやうもない静けさ!
時として、何故とも知らずホッと洩らした溜息の引き去るあとに耳を澄ますと、朝も闌けた篁の懶い沈黙から、筍の幽かに幽かに太る気配が聴かれたやうに思はれて了ふ。
気がつけば、あの癇高い争ひの声は益々劇しく響いてくるが、深く耳を澄してゐると、其れも撒かれた霧のやうに明るい空の百方へヂンヂンとして掠れてしまふ。
言ひやうもない静けさ!