「放浪の旅の者で御座います、一飯の喜捨と一夜の饗応にあづかりたい――」哀れげに声を落して斯う申し出るつもりであつた。
彼は咄嗟に逆上して、自棄まじりに泣き出したい程もしやくしやし乍ら、捨身のやうな小走りとなり已に山門に片足を掛けた途端であつた。
――坊主々々山の芋、坊主々々山の芋!
「放浪の旅の者で御座います、一飯の喜捨と一夜の饗応にあづかりたい――」哀れげに声を落して斯う申し出るつもりであつた。
彼は咄嗟に逆上して、自棄まじりに泣き出したい程もしやくしやし乍ら、捨身のやうな小走りとなり已に山門に片足を掛けた途端であつた。
――坊主々々山の芋、坊主々々山の芋!