駄夫は暫く睨んでゐて、欠けた頭を叩いたり鼻を撮んだりしてゐたが、やがて其れにも倦怠を覚え、跛なる地蔵尊者の型の如くに、彼も亦長長と欠伸を放つて立ち上りついでのことにポカリと頭を蹴飛ばしてみたが、見掛けによらぬ坐りは確かな石仏で彼の爪先へ痛々と思ひもよらぬ疼痛を復讐した。
彼はまどかに息を吸ひ、晴々として澄み渡る葉越の空を眺め乍ら、無花果の根本へ小便を垂れた。
時々間違へた振りをして地蔵尊者の欠けた頭へ浴せかけたが、濡れることには馴れてゐるのか、忽ち全身に泌みてしまつた。
駄夫は暫く睨んでゐて、欠けた頭を叩いたり鼻を撮んだりしてゐたが、やがて其れにも倦怠を覚え、跛なる地蔵尊者の型の如くに、彼も亦長長と欠伸を放つて立ち上りついでのことにポカリと頭を蹴飛ばしてみたが、見掛けによらぬ坐りは確かな石仏で彼の爪先へ痛々と思ひもよらぬ疼痛を復讐した。
彼はまどかに息を吸ひ、晴々として澄み渡る葉越の空を眺め乍ら、無花果の根本へ小便を垂れた。
時々間違へた振りをして地蔵尊者の欠けた頭へ浴せかけたが、濡れることには馴れてゐるのか、忽ち全身に泌みてしまつた。